―夏中旬

「悠希ぃ待ってよぉ」
「おせぇぞ!真歩!」

いつも通りの朝―…

いつも通りの道、学校

少しづつ変わっていく時…

俺の名前は、浜本 悠希(ハマモト ユウキ)
隣に居るのが山口 真歩(ヤマグチ マホ)
今日は、二人揃って夏休みの補習授業である。

「今日も暑いねぇ」
真歩が手に持っていたタオルで汗を拭きながら言った。
「だなぁ、高校生になると補習授業があるから嫌なんだよなぁ…」

するとその時。
俺達の目の前に思わぬ事が起きた。

「でねぇ…」

ドォオオオンッ!!!

「!!!?」「きゃあっ!!?」

真歩が何か話し掛けた瞬間 何処かで雷が落ちたような音が響いた。

「な、何?」

真歩は、足を踏み外して悠希の胸にしがみ付いていた。

「一体何が…それに、今の音と地響きは…」

「キャアアァッ!汰一ぃ!?」

女の人の悲鳴が聞こえた。

「なぁ真歩行ってみよぉ…」
俺は、真歩の腕を引っ張り現場へ行ってみた。


―垢田通り

「ねぇ…悠希やめとこうよ…私、怖いよ」
真歩が泣きそうな声で俺の腕を強く握った。
「……ごめん真歩…そうだな、おまえは此処で待っててくれ」

そのまま悠希は現場へ行った。

「……悠希」