ときどきとげ。

ーキーンコーンカーンコーン。


昼休みを知らせるチャイムが鳴り響いた。


?【くーるーみーちゃん!】


くるみ【っ?!】


いきなり肩を誰かにポンっと触られた。


振り返るとそこには手にお弁当を持っている女子がいた。

?【えへへ、驚いた?私!同じクラスの中川柊(なかがわひいらぎ)!】


くるみ:【中川…柊さん?】


柊:【いやだなぁ!柊でいいよ!くるみちゃんとは仲良くしたいんだ!!よろしく!】


くるみ【え、あたしと?】


柊:【嫌かなー?】


・・・初日から声をかけてくれる子がいるなんて。

くるみ:【ぅうん!嬉しい!わ、私の事もくるみでいいよ!】


柊:【本当に?!やったー!じゃあ、よろしくね!くるみ!】


くるみ:【う、うん!】


柊:【ところでくるみ!お昼、まだだったらさ、あたしと食べない?】


…お昼。


…持ってきていない。


くるみ:【う、嬉しいんだけど、あたし今日お弁当持ってきてなくて・・】


柊:【そうなの?!じゃあ、購買行こう!】


くるみ:【え、購買あるの?!】


柊:【え!知らなかったの?!】


私は頷いた。


柊:【るいるい、教えそびれたんだなー】


くるみ:【る…るいるい?】


柊:【あ!るいるいって言うのはね!早川塁斗のこと。笑】


・・・アダ名の付け方・・。


柊:【私の彼氏なんだぁ〜!】


くるみ:【え・・・彼氏?!】


柊:【うん!】


・・・てことは柊は塁斗くんの彼女さん。


その時私は心が少しもやっとした気がした。