祖父母の家に着いた私は新年の挨拶と共に1つの鉢植えを差し出した。
それは去年から冬黄が育てていた福寿草。
植物が大好きな祖父母への私からのプレゼントだ。

「まぁ、立派な福寿草ね。」
と、祖母。

「あぁ、この太陽のような花はまるで
 冬黄みたいだな。」
と、祖父。


どうやら私のプレゼントは喜んでもらえたみたいだ。

それが私には嬉しくて笑顔がこぼれる。

「せっかくだがらこの鉢植えと皆で写真を撮ろうか」

父はカメラが大好きな父らしい一言で皆が祖父母の回りに集まる。


自動シャッターの切れる音と共にフラッシュが眩しく光り冬黄はそれに目を細めた。