君しかいない

「どっちにしても!

焦るのはよくないけど、

早めに言っとかないと、取られちゃうかもしれないんだからね?

わかってる?翔はまだ誰のものでもないんだし

ある日突然、他の誰かのものになっちゃってもおかしくないんだからね??

油断しちゃだめだよ!」


なんて恐ろしいことをいいながら、
理沙は

「んじゃまた明日ね♡」

と、自分の家の方向へ帰っていった。


普段はかわいい理沙だけど、
恋になると小悪魔という、達人だ。
もう恋愛のプロ。

翔への気持ちに気付いたのも、
理沙が気づかせてくれたからだ。