君しかいない


「そーゆうおまえは、

いるんじゃないの?」

質問返しか。

だったらこっちだって。


「私にいると思いますか?」

得意げなのが声でバレバレだ。

「藍沢 翔。違うか?」

...へ?
いきなり。

そして今の私には少し切ない気もするその質問。

ティーカップを口に持って行きながら

棚に片手をついて寄りかかる先生

なんか...ドSっぽいオーラが。

「違いますよ。付き合ってません。」

「え?そうなんだ。

俺から見ると、2人は想い合ってるってかんじだけどなあ。」

そう、なの...?

だとしたら嬉しいよ。

周りの人たちには、私と翔はどんな風に映ってるんだろう。