Sea tree cherry



「藍」

「ん?」

上着を着終わって荷物を手にした私に海桜が呼びとめた。


「明日、話があるの。今日よりちょっと早く来れる?」

「ありがとう」


何だろう、話って。
疑問に思ったけれど、きっと長くなる話なのだろう。
明日ゆっくり聞くことにした。



「藍、着いたらメールしてね。気を付けてね。」

背中から聞こえた海桜の声に手でおっけーサインを出して返事をする。


「海桜、また明日ね!」


そう言って私は病室のドアを閉めた。




病室のすぐ近くではいっくんと優くんがジュースを飲みながらじゃれあっていた。


「お待たせ、遅くなってごめんね」


「全然大丈夫、暗くなる前に帰ろうぜ!」


それからいっくんと別れて私と優くんはバス停へ向かった。