「あ、そうだ!」
四人で和気藹々と楽しく話をしてたら、いきなりいっくんが大きな声をあげた。
「おい一樹、仮にもここは病室なんだぞ。静かにしろ。」
「うーちゃんうーちゃん聞いてよ!」
優くんの注意なんかおかまいなしにいっくんは話を続ける。
それを横目で見た優くんは溜め息をつきながらも今度は注意しなかった。
きっと何度言っても無駄だと思ったのだろう。
「いっちゃん、聞くからもう少しボリュームおとしてね。」
「うん、俺ね、今度の試合出してもらえることになったんだ!」
いっくん、うんって言ったのにまったくボリューム下げる気ないよね…
「そうなの!?」
「うん、練習試合だけど。」
「そっかぁ。そっかぁ。良かったね、いっちゃん!
私全力で応援するから!」
「おう、ぜってぇ勝ってくっから♪」
何かのクラブチームにでも入ってるのかな?
私が不思議に思っていると、それを察したのか優くんが教えてくれた。
「一樹はサッカー部なんだよ。」
「サッカーか!すごいなぁ。」
「ああ見えてもあいつ結構上手いんだよ。」
「へぇ、意外…
って、えぇ!?」
サッカー、部?
部って?
中学生とかがよくいう部活ですか?
「どうしたの!?」
いきなり私が声をあげたことに驚いてか、海桜が心配そうに私の顔を覗き込んでくる。
「サッカー部って、え?部活?」
「…?ん?そうだけど?」
驚く私と反対にいっくんは表情一つ変えず返事をする。
「あ、ごめん藍、言うの忘れてた。
いっちゃんと優くんはね、一つ年上なんだよ。中学一年生。」
「そうなの!?じゃあ先輩!?」
なるほど…。
だから優くんはこんなに大人っぽいのか。
「うん、そうだよ。」
「そ…なんだ。うん、なんか、分かるかも。
優くんは何部なの?」
落ち着きを取り戻しながら優くんに話題を振った。
「俺?俺はね、」
「優也はバスケ部だよ!」
またもやいっくんが割って入った。
優くんが不機嫌な顔をしてるのをおかまいなしにいっくんは続ける。
「優也めっちゃうめぇんだぜ!すげぇの!
3年の先輩押しきってレギュラーいりしたんだぜ!」
まるで自分のことのように自信満々に話すいっくんを見てると思う。
喧嘩するほど仲が良いってこういうことなんだなあって。

