──ガラガラ
私たちの楽しい時間を邪魔したのは部屋開ける音だった。
「海桜聞いてよ、こいつ30分も遅刻すんだぜ?」
ここが病院だって事を忘れているんじゃないかってほど大きな声で文句を言いながら張ってきた彼は。
毛先がクルンとカールしているふわふわの髪の毛に
大きくてぱっちりとした瞳に
薄紅色の唇。
整った顔立ちだけど、かっこいいより可愛いという言葉の方が似合う少年だった。
「違うだろ、お前がいきなり待ち合わせの場所帰るから間に合わなかったんだよ。」
そう言いながら入ってきたのは、誰がどこからどう見ても納得するくらいのイケメン。
サラサラした真っ黒い髪の毛。
キレメのある綺麗な瞳。
厚くも薄くもない唇に、高い鼻。
漫画の世界から出てきましたってほどに整っている。
整いすぎてる。
これぞまさしくイケメンって感じだ。
今は少し幼さが残っているけど、数年もしたら立派な男性になるんだろうな。
そのくらい彼の容姿は完璧だった。
「だってー、バス乗るの面倒くさかったんだもん。」
「だったら文句言うなよ」
「わぁーーん海桜~、優也がいじめる~」
仲良いな、この二人。
「ちょっと二人とも、藍の前で変な言い争いしないでよ」
「あ、私は気にしないで!続けて大丈夫だよ」
どっちが海桜の彼氏かな?
容姿的には優也さん?っぽけど…
「いや、藍も続けさせなくて良いから。」
「え、海桜、これが藍ちゃん?可愛い~」
なんて言ってるのを押しのけて優さんが私の前に来た。
この人、毛穴一つないくらい綺麗な肌してる…
「藍ちゃん?俺は優也、よろしくね。」
「よろしく、詩藍です。藍で良いよ。」
そう答えながら差し出された手を握った。
「藍ちゃん藍ちゃん、俺も藍って呼んで良い?
俺は一樹、よろしくね!」
「うん、よろしく。」
「ちなみに、うーちゃんの彼氏でぇーす♪」
え…!?
てっきり彼氏は優也くんなのかと…。
私が驚いていると海桜が私と一樹くんの間に入ってくれた。
「いっちゃん、テンション高いから。藍ついていけてないから。」
「ごめんなさい…」
そう言って一樹くんはしょぼんと可愛いく口を曲げた。

