絆の軌跡




晴天の空。

星が綺麗だ。


まるで全部自分のもののよう。



「お客様、運がいいですね。

こんなに星が綺麗なのは珍しいですよ」


「へぇ…」



月が掴めてしまいそう。


下を見てみると点々と明かりが見える。



「まだそんな遅い時間でもないですからね、

街の明かりも綺麗に見えてますわ、えぇ。」



周りを見渡す。


森や川なんかが見える。

その中に不思議なものが見えた。


空を貫くように立っている、棒。



「あの、あれは何ですか?」


「ん?あぁ、あれは太陽の塔ですわ。

入口がないから登れた人は一人もいないらしいです、えぇ。」


「そうなんですか…」



それから特に会話はなかったが、退屈することもなく、

気が付けば眠りに落ちていた。