「いらっしゃい。ドラゴン便です、えぇ。」
「レスルまでお願いします。」
「乗る人数、乗せるもの、なんか如何いたしますかね?えぇ。」
「子供一人、荷物はそれ、馬と犬一頭ずつです。」
店主は羽根ペンで羊皮紙にさらさらと殴り書きしたあと、ペンを置いた。
「えぇ、では準備をしますで、1時間程お待ちください。
それまでぶらぶらしてても良いので。
1時間後ここに来てください、えぇ。」
「はい。」
店の奥に入ってく店主を見送ってから、レオさんと顔を見合わせる。
1時間何をしていようか。
「とりあえず夕御飯でも食べちゃおっか!」
「そうですね。」
レオさんの提案に大きく頷く。
ルティナとコリーの餌も買わなくてはいけない。
レオさんの後ろに続いて歩き始める。
見たことないものが沢山あって楽しい。
美味しそうな匂いもする。
肩に乗るコリーも心なしかそわそわしている。
「ここでいいかな?」
「あ、はい。」
キョロキョロしているとレオさんがテントに入ろうとしていることに気付かず、通りすぎる所だった。
止まってくれた利口なルティナに感謝しながらテントに近付く。
「いらっしゃい!馬はその辺に繋いどきなっ!!」
でかい店主だ。
声も身体も。
天井に頭を付けながら歩いている。
