「すごい…」
-ヘルヘイム-
市が盛んな街。
道の両端にテントの店がぎっちりと並び、
15mくらいの間隔で立っている木製の柱にロープで繋がっている。
そのロープには沢山のランプがぶら下げられていて、街を明るく照らしていた。
あまり広くない道なのに、人は大勢いて騒がしい。
レオさんの馬を目印についていくのがやっとだ。
ついていかなければならないのは分かっているのだが、店というものにも興味がある。
そんな頼りない私はルティナに引っ張られる形になっていた。
しばらく歩くと、レオさんが人の少ない所で足を止める。
十字路の丁度真ん中の広場。
そこだけ地面が石畳だ。
「付いてきているね。」
「はい。」
「ドラゴン便に乗ったらもう一人で行動しないとだから、今のうちに今後について話しておくよ」
「はいっ」
「ドラゴン便でレスルっていうワブフォードの手前の街まで行く。そこからはワブフォードの先生が連れてってくれるはずだから心配要らないよ。
そこでたぶん学習に必要なもの揃えるから…
お金あるかな?」
「はい。」
「じゃあ行こう。」
人でごった返す道を歩く。
くぐった門とは丁度正反対の門の側に、ドラゴン便の受付はあった。
肌が少し濃い、怪しげなおじさんが対応する。
