十日目の判決 -完-







「私はその日、一度家に帰ってから学校の近くに来ていた。学校の前を通ったら校門から2人が並んで出てくるの見かけた。」



兄にスマホを届けた帰りだった。
椎名の仕草を見ていたら、
声をかけるなんてこと出来なかった。

私にははっきりと分かってしまう。
だって、あれはそういうことだ。

私がそこでその場へ出て行ったら、
2人は困るだろ。いや、私は出て行けなかった。

2人を見て、どうしたら良いかわからなかったのだ。


今も、どうすることが一番なのかわからない。



「……」

「……」


結希と椎名は何も言わない。


私が2人を見たのは、ゴールデンウイークが終わってすぐの日だった。




「…2人、浮気しただろ」


もう一度聞いた。

私頭の中はぐちゃぐちゃだけど、


案外、気持ちはすっきりしていた。