十日目の判決 -完-






椎名は表情を歪めると口を開く。



「いの!だから俺と結希ちゃんはっ…」

「椎名っ!!」



椎名、それ以上は言うな。だから私は椎名の言葉に声を被せた。



私は、表情を怒ったり歪ませたりなんかしない。
ただ、声を発するだけ。



椎名に私の前で嘘をついて欲しくない。


叶うならば、私は2人の口から
偽りのない言葉を聞きたい。



やめろ、椎名のことは…全部わかるんだ。




日は沈んで、外は薄暗くなっていた。

あの日と同じように…空は紫をうつしていた。



そしてあの日、椎名は空を見上げていた。




どこまでも続く、高い高い空を


…見ていたんだ。




隣にいる人の手を自分の手で包みながら、