初恋は一言から

どうでもいっかそんな顔のシワのこと。

「僕の顔のシワがなんだって?」

「え?なんのこと⁇」

声に出していないはずなんだけど…

「思いっきり漏れてたよ」

「マジ⁉︎」

オーマイガー。

心の声が漏れてしまっていたか。

今度から気をつけなければ。

「まあ氷瀬乃のシワは置いといて、テストの結果教えて」

「本当に単刀直入だな」

だってまだろっこしいの苦手だもん。

いや、苦手というより面倒くさいのが本音かな。

「じゃあ結果発表。

若蛇 魏姫 8教科 総合800点 満点

鬼風 魅火流 8教科 総合798点 1問ミス

という感じ」

「へぇ」

まあ言い方悪いけどいつも通りか。

満点でよかった。

そうじゃなきゃ発狂死する。

「魏姫…お前がすごいのは十分承知しているんだが」

「なに?氷瀬乃?」

「そのリアクションの低さだけはやめてくれ」

「なんで?」

いつも通りだからリアクションも何もないんだけど。

「はぁ…魅火流クンからもなんか言ってあげて」

「え、俺がですか?……凄いんだからもっと喜んだら?」

「いや普通だから」

「ですよね」

なんで2人ともそんなにリアクションを求めるの?

不思議だなぁ。