初恋は一言から

「魏姫?これで全部?」

氷瀬乃その声で現実に引き戻される。

意識が、だけど。

「うん。いつの間にか終わったんだ。サンキュー」

「いいや、僕がやった訳じゃないけどね。僕、専属の運転手たちにやってもらったんだよ」

「はぁ…それ言わなきゃいいことなのに…本当に…」

「「バカだ(ボソっと)」」

昨日みたいにまたまたハモった。

しかも魅火流があんなことを言うなんて珍しい。

あいつ基本的に悪口なんて言わないタイプなんだけど。

「あ、言い忘れてた。2人とも、今日車に乗せていこうと思ったんだけど…」

「けど?」

「この通り車内が荷物でいっぱいなんだよ。だから今日は歩いて来てもらえる?」

ふざけんな‼︎

と叫びたいのを必死にこらえる。

朝から大声出したら近所迷惑だもん。

「俺は構わないですよ。魏姫は?」

「うん?あたしか。…別に構わない……よ?」

微妙に間を開けて言う。

少しはイラついているのを察してもらえたらなぁ〜

「そっか。じゃあ遅刻しないように。魏姫、登校したらすぐ理事長室に来てくれ。じゃあ」


バタン。

ブウウウゥゥン。


…あの鈍感ドMバカ理事長‼︎‼︎‼︎

少しは察するということを身につけろよ‼︎

もういいや。疲れた。