「あたし、この家の家政婦さんになる。 家事全部やってあげるから、お給料ちょうだいよ」 かわいい甘えた表情をして、悩殺したつもりだったけど。 イッシ君は、悩殺されるどころか、あたしに軽蔑の視線を向けてきた。 「お前、自分が居候(いそうろう)の立場だって、分かってないのか。 居候が家事をするのは当然だろ。 それで金を取ろうなんて、ずうずうしい。 しかも、今日の夕食だって……」