エレベーターの前で立ち止まる。 ピカピカに磨かれた銀色の扉に、松崎さんとあたしが映っていた。 松崎さんに肩を抱かれた、あたし。 そんな自分を見たくなくて、目を背けようとした、そのとき。 後ろから誰かが近づいてくるのが、銀の扉に映って見えた。 え? と思った、次の瞬間。