＊＊＊
あたしが連れてこられたのは、立派な門構えの大きなお屋敷で。
あたしは、ワケも分からず通されたお座敷で、ふかふかの座布団に座っていた。
床の間に飾ってある、やたら高級そうな花瓶と掛け軸に、しばらくぼーっと目を向けていたあと。
はっと思いついて、スマホを取り出した。
あたしを連れてきたヤツらが、「大臣がどうのこうの」と言っていたことを思い
出したからだ。
何の大臣って言ってたか、よく思い出せない。
記憶の糸を、必死に手繰り寄せる。
えーっと、えーっと……
あたしが連れてこられたのは、立派な門構えの大きなお屋敷で。
あたしは、ワケも分からず通されたお座敷で、ふかふかの座布団に座っていた。
床の間に飾ってある、やたら高級そうな花瓶と掛け軸に、しばらくぼーっと目を向けていたあと。
はっと思いついて、スマホを取り出した。
あたしを連れてきたヤツらが、「大臣がどうのこうの」と言っていたことを思い
出したからだ。
何の大臣って言ってたか、よく思い出せない。
記憶の糸を、必死に手繰り寄せる。
えーっと、えーっと……
