「あたしが持っていてしおりちゃんが持っていないもの? そんなのあるかなぁ。 背の高さと……おっぱいの大きさくらい?」 「おっぱいって……女がそういうこと言うなよ」 イッシ君が、プっと吹き出した。 「どうせあたしは下品ですっ」 「お前さ、よく『どうせ』って言うけど、その口癖もやめろよな。 『どうせ』なんて言うな。 もっと自分に自信持てよ」 それからイッシ君は、おもむろに立ち上がって。 「そういえばさー」と、何かを思いついたように言った。