それからというもの先輩が図書委員だからほぼ毎日図書室で遭遇できる!って単純な頭で考えた答えは正解だった。

「あ!先輩だ。」

………でもやっぱりそこそこ人気があるのだろう。二人の女子に囲まれている。
なんか、先輩がとても遠く見えた。
先輩は私のものじゃないってわかってるのにな。

「本借りに来てくれた?」

先輩がボーーっとしていた私に声をかけてくれた。後ろに女子二人がついている。

「は、はい。まあそんなところです!」

突然のことだったからとっさにそう答えてしまった。どちらにせよ先輩を眺めに来たなんて言えないケド。

そういえば私先輩の名前知らなかった。聞いてみたいけど………後ろにいる子に目つけられないかな?汗

「先輩、名前聞いてもいいですか?」

ん?って先輩は微笑みながらほっぺをかいて私に名前を教えてくれた。

「彰だよ。高峰 彰、後輩ちゃんも名前教えてよ。」

後輩ちゃん!!??そんな可愛い呼び方で私のことを…………!!でも先輩は気にしていないんだろうな。

「岡野夏海です。」