(……これでいい。これでいいんだ)

「アイリス姫……」

「……ルカ」

「……余計な口を、挟んでしまいましたでしょうか?」

「いいえ。ルカの提案だと聞いて、私の気持ちは決まりました」

「姫……」

(どんなに想っていても……
 私たちが結ばれる事は、決してないのだから…………)

ルカが跪き、私の手を取る。
触れるか触れないか、分からないくらいにそっと、私の手の甲へ口づけを落とした。

「ルカ……?」

「私の生涯を掛けて、あなたを守り、
 傍でお仕えする事を……改めて、ここに誓います。
 永遠に――――」

「ルカ…………」


――――そう。私のこの想いは、決して口にしてはならない。

    決して、結ばれる事はないけれど、傍にいる。
    誰よりも近くにいる。
    それだけで、私はがんばれる。

    一緒に、この国を守っていこう……永遠に―――――



【女王ED】Fin.