正直俺もビックリした。そう、おかんから言われたあの時ーーーーーー
「大聖〜?夏樹ちゃんがお嫁さんだったら良いな〜…しっかりしてて、面倒見も良い子じゃない?」
急に言われてお茶を吹き出してしまった。
「僕は夏樹ちゃんが好きです!ってあからさまにそんな顔だけど、大丈夫?」
肩を上下に震わせてヒクヒク笑ってやがる。あり得ねえ…
「間に合ってるから!まず金内を好きになる訳ねえよ」
「ええ〜…そこら辺の女の子より、全然良いと思うけどな…」
「いや、あいつ影でビッチって言われてるしさ。その名の通り男を取っ替え引っ替えしてるし。モテてるのは、確かなんだろうけどさ」
そう、あいつは影から囁かれてる。多分あいつも知ってるはずだ。
嫌そうな顔はするけど、誰にも文句言わないし、怖いとも言わない。
一生誰にも言わないんだろうな…
「ふうん…けどそれは、もしかしたら本当の愛ってのが分からないからかも知れないわよ?だから本当の恋を求めて悪気は無く、付き合ってるのかもしれない。けれども多分夏樹ちゃんも悩んでると思うわよ?大聖が取り除いてあげても良いんじゃな〜い?好きなんでしょ?」
ニヤリと俺に笑ってきた。ぜってえ確信犯だ。
「はいはい、好きじゃねえけど出来る限りのことはやってやるよ」
「ツンデレなのね〜…まあそこを除いて流石私の息子ね〜!」
いやいや、俺ツンデレじゃねえしそこ褒められても嬉しくねえ…
「はいはい、じゃあな」
…気になるな、俺があいつの中にあるもん全部取り除いてやりてえ。待ってろよ、馬鹿で鈍感な金内ーーーーーーー