ピーンポーン…




宮川の家に着いた


走ったから息が荒い








………反応がない…










どこに行ったんだろう?




また寝ているのか?














あきらめて宮川の家に

背を向けたとき


聞きなれた声がした













「よ、夕」

「白澤くん」




京哉と山本だった



「葵ならいないよ

てっきり白澤くんのところに

行ったと思ってたけど

違うの?」



山本が俺の心の中を

透視したかのように言う





「俺、宮川探してんだよ

山本、どっかあいつが行きそうな

ところ、知らねー?」










「うーん…

葵はインドア派だからなぁ…」








山本が考え込んでいるとき

宮川の家の中から

宮川の声が聞こえた


なんだ居んじゃん

そう思ってもう一回

インターホンを押そうとしたとき

聞こえた…聞こえてしまった


俺の以外の男子を名前呼びする

宮川の声が…








「やめてって!リョウヤ!!」




リョウヤって…誰…?