風呂場で男女が、モヒカンにされたとはいえ二人でいるのはよろしくない。

そう、いろいろとよろしくないのだ。

何故か嫌がるカプリを無理矢理追い出して、また侵入されないうちにさっさと服を着込んだ。

Tシャツにデニムだけど。


「はあ…お待たせ……」


…おかしくないか?
『お待たせ』?
相手は火星人で宇宙人で、ついでに不法侵入者なのに『お待たせ』?

…何、うっかり馴染んじゃってるの、俺!

首から下げたタオルが床に落ちるほどうなだれていれば、


「ねー、ビールないの?」

「…君も何、くつろいじゃってんの。」


勝手に漁ったのか、俺のTシャツにジャージを着て、お昼の奥様御用達バラエティで爆笑するカプリが、そこにいた。

またもや今更だけど、

泣きたい。