そして貞操の危機に瀕している僕は

今日も同じ日が来るんだと

うんざりしていた。

担任が転校生を連れてくるまでは。


転校生が教室に入った瞬間、

教室は野太い声で包まれた。

軽く、
鼓膜が破れるかと思ったくらいだ。


転校生は女子でもないのに美人という

言葉がすごく似合っていて、

それに加え、かっこよさも

持ち合わせているというなんとも

不思議な奴だった。