「……おぃ。」

気配を隠すことに夢中になっていたので、背後に人が回り込んだことに気づかなかった。←パクリじゃないよw

*陽side*

朝からうるさい女どもに絡まれて

ホームルームに出ることが出来なかった

まぁ最初から出る気はなかったけど

アァ?そういえば自己紹介がまだだったな

俺は結城 陽え、知ってんの?

まぁそうか、この学校で俺のことを知らない奴はいない

それは自意識過剰とかじゃなくて

この高校では学年1位の奴は誰であろうと全校生徒の前で紹介される

成績を上げるためのその伝統が、いつしか変化してしまい

今では学年1位と付き合えたやつは学園を牛じれるとかなんとか

クソ意味わかんねぇジンクスみたいなのになってる

だから、朝から俺狙いの女どもが入れ代わり立ち代わりでくる

あ、でも、朝ぶつかった女は俺に媚びることもなく

どちらかというと警戒してるような顔で少しだけ頭を下げて謝った

そういえば、いま目の前にいる女と雰囲気が似てるような...

誰もいないと思っていた屋上に影が見えて思わず話しかけてしまった相手

白い髪に透き通るような白い肌

ハッとして大きな目を見開いた

そしてすぐに立ち上がり身を引く

「・・・何してんの?」

「・・・」

黙って顎を引いてこっちを睨んでくる

「見たことない顔だな、名前は?」

「あ、その娘多分転校生じゃないっすか?ほら、噂になってた」

黙り込むソイツの代わりにピアスじゃらじゃらのレンがこたえる

これが噂の・・・

「雪姫・・・か」

雪のような髪の毛と掴めそうで掴めない実態

俺らの世界では有名な話

あ、ちなみに俺たちは俗に言う不良

目の前のやつも喧嘩が強くて美人なのに誰ともつるむ様子も無く、本当の名前を知ってる奴はいない

いわゆる一匹狼と言われる部類

試してみるか

*月side*

名前は?とか、雪姫とか、言ってるけどそんなことよりまずはどうやってここから逃げ出そうかと考えていると

「じゃ試してみるか」

と言う声がボソッと聞こえたかと思うと

拳が飛んできた

やっぱりこうなるかと思いながら

こんなことは慣れているから

反射的に躱して

反撃に出る

あれ?目の前がグラっと歪む

そのまま私は意識を手放してしまった……

*陽side*

雪姫と呼ばれるやつの実力を確かめるべく、遠慮なく本気の拳を出す

それを難なくかわす

やるな……コイツw

反撃が来ると身を固くすると

突然目の前のやつの力がフッとぬけて

俺の胸にぶつかるように崩れ落ちる

「……おぃ。気絶してんぞコイツ」

「あららホントだ。とゆうか、
ヨウさんの本気をかわすなんて噂通りの強さっすね」

「本当w
ヨウちゃんその娘保健室に連れて行きなね」

「はぁ!?なんで俺が!?」

「当然でしょヨウちゃんが先に仕掛けたんだから」

ウソだろ……

面倒くさい……