闇金の方からの依頼だった
2週間返済せずに、家に引きこもっている奴がいて、なんとか回収してきてくれという内容だった

頼まれた住所に着くと、意外にも沙織がドアを蹴破った
中にいた『アイドルオタク』らしき小太りにメガネ、薄い白地の下着に、チェックのズボンを履いた男が驚きの表情を浮かべていた
「おい」
沙織が静かな声で言ったが男はあまりの驚きで声が出ないのか、固まったままで、それが沙織を怒らせたのか、沙織が声を荒らげて
「聞いてんのかおい!!」
胸ぐらを勢いよく掴み無理矢理立たせた
女の力とは到底思えないほどだった
「す、すいません。この前スリにあって、お、お金ないんです」
男は土下座した
「ホント、すいません!!払えないんです!!」
沙織は冷ややかな視線を向け
「謝るくらいなら最初から金借りてんじゃねぇよ」
男は声を荒らげて泣き始めた
すると一真が
「払えないなら、払えるようにしようか」
男は泣き止むと
「ど、どうゆうことですか」
「とりあえず、この部屋で金になりそうなの売って・・・」
「それだけは嫌ですよ!!」