―――『どうしよう。』
クラスマッチも午後の部に入り、久松くんが出ていたバスケの試合を見終わって、華ちゃんがポツリをつぶやいた。
『宏太が格好良すぎる…。』
そう言って、華ちゃんは頬を赤く染めて目をパチパチさせている。
確かに、試合に出ていた久松くんはオフェンスで常に活躍していたし、格好よく見えた。
試合を観戦していた周りの女の子たちも、久松くんのことを格好いいと言っていたし。
『これで宏太の魅力に女どもが集まっちゃうよ…。』
ちーん、と肩を落とす華ちゃんは、さっきまでのキャッキャッしていた時とは違って、すごく落ち込んでいる。
本当に恋する乙女は忙しい。
ついさっきまであんなに笑顔だったのに。
「大丈夫だよ。」
『また雛乃は無責任なこと言ってーっ』
「えー?そうかなぁ?」
不安げな瞳で口を尖らせて私の二の腕をパシパシと叩く華ちゃん。
私の勘だけど、久松くんは華ちゃんのこと好きだと思う。

