『え、何?雛乃…具合でも悪いの?』

「具合…?どうかな、これは具合が悪いの…?」


私の言葉を聞いて、不安な色が増した華ちゃんの表情を目にしても、私の意識は高遠くんに向いたまま。

今日一日、忙しなく高鳴っていた私の心臓は、具合が悪いの?


『ちょっと、雛乃!意味わかんないから!』

「え、あ…うん、ゴメン。」


ボーっとしている間に、テーブルを挟んで向かい側にいたはずの華ちゃんが、気付けば隣にいて私の顔を見つめていた。


「あのね、…私、高遠くんのこと、好きなのかも。」

『……えっ!?』


私の突然のカミングアウトに、3秒置いて驚く華ちゃん。

えっ、何?いつから?えっ、好きって…ええ!?なんて、何を言ってるのかよく分からないほど、隣の華ちゃんはとても取り乱している。

驚き方が尋常じゃない華ちゃんの隣で、私もまた混乱していた。