――どうしよう。
私、高遠くんに恋をしてしまっているのかもしれません。
「…華ちゃん。」
月曜日。
テスト初日を終え、私と華ちゃんは学校近くのファストフード店でお勉強をしていた。
『何?』
古文のテキストに向いていた華ちゃんの視線は、向かい側に座っている私の方に向き、さっき買ったばかりのジュースをストローで飲んでいた。
意を決して、私は口を開く。
「私……病気なのかも。」
『――は?』
これは最早、病気なんだと思う。
あのお勉強会で、高遠くんに抱く自分の気持ちに気付いてから、テスト期間中なのに私の頭の中は高遠くん一色で。
今日だって、高遠くんが教室に入ってきただけで体温が急上昇した。
テスト中も、なぜか高遠くんにばかり目が行ってしまって、テストに集中できなかったし。
掃除時間に高遠くんに話しかけられたけど、なんかまともに目も見れなかったし、挙動不審だったような気がするし、ちゃんと高遠くんと会話できていたのかも怪しい。

