身長差43センチのふたり。




「んん…っ」


ふいに肩がミシミシと痛くなって、夢の中から目を覚ます。

――……??

ボヤける視界と、右手に感じるぬくもりに、ノートに滑らせているシャーペンの音。

眠気眼の私の目に入ってきたのは、真剣な表情でテキストと見つめあっている高遠くん。

私―――っ!!


「っ!!」

『…あ、起きた?』


今まで自分が寝ていたことに気付いた私がガバッと起きると、テキストに向いていた高遠くんの顔がこちらに向く。

ちょっと待って、私…私……っ、高遠くんの方を向いて寝てたよね!?


「ねっ、寝顔!」

『え?』

「み、見た……よね…?」


自分の寝顔を見られてしまったと赤面している私の問いかけに、高遠くんは無言で私から目を逸らした。

そして、頬を赤く染めた高遠くんの表情から察するに、私の寝顔を見たのは確実だった。

はっ、恥ずかしー……///

あまりの羞恥心に高遠くんの顔を見れない私が、視線を横に逸らした瞬間に目に飛んできた私の右手。


「~~~っ!?ごっ、ゴメン!」

『っ、』


あろうことか、寝ている間に私は高遠くんの手を握っていたらしい。

いつ、どうして!?何で高遠くんの手を!?

混乱する頭で、私はますます全身を赤面してしまうのだった。