身長差43センチのふたり。




――高遠 Side――


「っ、」


英語と格闘して1時間ちょっと。

テキストのページをめくっていると、小日向の細い腕に当たってしまった俺の腕。

ゴメンと言おうとして小日向に顔を向けると、そこには目を閉じてすやすやと夢を見ている小日向の姿が。

――うわ、小日向の寝顔……


「――めっちゃ可愛い。」


思わず声に出してしまった俺の本音。

無意識に出た言葉に、俺は口を押える。

やべー…何言ってんだよ、俺…。と、小日向が寝ていてよかったと安堵した。


――それにしても。

こんなにマジマジと小日向の顔を見たことがなかったために、ついついジーッと小日向の寝顔に見入ってしまう。

肌白い…唇ぷっくりしてる……

どうしても目に行ってしまう小日向の口元に、俺は動揺を隠せない。ガキだろ、と思いつつ寝ている小日向に手を伸ばす。


「――ぅわ…っ」


めっちゃすべすべ。

小日向の頬に手を滑らせて、俺の鼓動はより高まった。

赤ちゃんの肌みてー…モチモチっていうか、ぷにぷに?それともこの感触は、ふにふにっていうのか?


『ん…』

「っ!」


初めての感触に未だ小日向の頬から手を離せないでいると、スッと伸びてきた俺よりも数倍も小さい白い手に頬に触れていた俺の手が掴まれた。