全身を巡っている血がフツフツと沸騰していくのが分かる。

いくらそういうことに疎い私でも、"えっち"という単語が指している意味くらいは知っている。

えっちってことは……つまり、そういうことだよね…っ!?

経験なんてしたことないから実際のことなんて分かんないけど、雑誌なんかで見たことはある。


『雛乃……赤くなり過ぎ。』

「だっ、だだだって華ちゃんッ!」

『はいはい、落ち着きなさーい!』


落ち着けるわけないよッ

話を聞いただけなのに、私の心臓は高速で拍動をしている。

華ちゃんと久松くんが…あんなえっちぃことを……

私達より付き合いだしたの遅いのに………


「いくらなんでも、早くない…?」

『寧ろアンタたちのほうが遅いんじゃないの?』

「ぇえっ…!?」


嘘…っ、私達が遅いだけ!?

衝撃の事実を告げられて、私はまた目を真ん丸にさせた。