――『久しぶりやね~、朱莉ちゃんっ!』
家に帰ると、リビングでソファに座ってテレビを見ていたお母さんが、笑顔で朱莉を歓迎した。
『おひさしぶりです、おばさん♪これから3日間お邪魔しますっ』
『いいのよ~、いつも朱莉ちゃんには雛乃がお世話になってるんやし~。』
お互いにペコペコしているのを傍から見てプッと笑ってしまう。
廊下に置いていた朱莉のキャリーバックを私の部屋に置きに行って、リビングに戻ると、朱莉がお母さんに博多土産を渡していた。
あっ、通りもん…!この前、博多駅で買いたかったんだけど、時間がなくて買えなかったんだよね~。
何も言わずにドストライクなものを買ってきてくれる朱莉には頭が下がる。
『ありがと~!せっかくだから、今食べましょ。お茶入れてくるわね~』
『あっ、お構いなくー!』
通りもんを手にしてキッチンへと去っていたお母さんを見送った私と朱莉は、とりあえず私の部屋に向かった。

