『――えぇっ!?恋人ができたぁ!?』
「ちょっ、しーっ!朱莉、しーーっ!」
『あっ、ゴメン。』
ゴメンじゃないよっ!
降車駅に着いた私達は電車を降りて、駅のホームで千尋くんのことを正直に話すと、朱莉はバカデカい声で驚いた。
あーもう、こうなると思ったから公共の場で言いたくなかったのになー…。まぁでも、電車の中じゃなかっただけマシかな。
『おめでとう!』
「あ、ありがと…。」
改まって祝福されると、なんだかこっちが恥ずかしくなっちゃう。
私の過去を知ってる朱莉だから、反対されるかもって思ってたけど…、それは私の思い過ごしだったみたい。
ホッと胸を撫で下ろしつつ、私は駅の改札を出たのだった。

