「これだったら、学校でも付けられるでしょ?」
ブレスレットをもらったあの時、千尋くんからのプレゼントが嬉しかったからだけに涙を溢したんじゃないんだよ。
千尋くんがこのプレゼントを私に選んでくれた理由が、私と全く同じで感動したから。
クリスマスプレゼントのことなんて、サプライズしようと思って千尋くんには何にも話してなかったのに、千尋くんだって私に一言もプレゼントのことを話していなかったのに、お互い考えていたことが同じで奇跡みたいだって、バカみたいに感動しちゃって涙をこらえることができなかった。
『マジで…?こんな…っ、嬉しすぎるんだけど…!』
滅多に照れた表情を見せてくれない千尋くんが頬を赤く染めている姿を見て、頬が緩んでいく。
私がブレスレットをもらった時みたいに、一生大切にする、と言ってくれる。
左手に結ばれたミサンガをマジマジと見つめる千尋くんの前に立つ。
『、ひな――っっ!?』
私を見上げるように顔を上げた千尋くんの唇に、屈んだ私は冷たい唇を押し付ける。
私からの初めてのキスに、千尋くんは瞬きもせずに固まった。
「千尋くん、大好きやけんねっ」
『~~~っ…///俺、こんなにプレゼントもらって大丈夫かな…っ』
口元に手を当てて照れる千尋くん。
普段ではあまり見られない千尋くんの照れ姿をしっかりと目に焼き付けて、人生最高のホワイトクリスマスを過ごした。

