「――っ、」


高遠千尋、と高遠くんの字で書かれた横に赤文字で記された82点の文字。

これって……っ!!


『クリスマスはどこに行こっか?』

「高遠く――っ!」

『わっ、雛乃っ!?』


嬉しすぎて、声にならない。

感極まってプリントを持ったまま高遠くんの首に回した腕。

あーもう、幸せすぎる。クリスマスは、高遠くんと過ごせるんだ。

勢いよく抱き着いてしまった私の背中に、高遠くんの長い腕が絡まった。


「嬉しい…っ!」

『うん。…俺も。』


耳元に直接流れ込んでくる高遠くんの低い声と、密着した身体から伝わってくる高遠くんの力強い鼓動を感じながら、私は喜びを噛みしめて飛び切りの笑顔をこぼした。