「…クリスマス、どうするの?」
『えっ?』
「2人で過ごすの?」
ケーキ第2弾をお皿いっぱいに乗せた華ちゃんが戻ってきて、私はまだ半分は残っているケーキにフォークを進めながら冬休みの話題に移る。
『わかんない。…ってゆうか、テストヤバかったしなぁ~!』
「…え、久松くんと勉強したんじゃなかったの?」
『いや、宏太のことで頭がいっぱいで…。』
あはは、と空笑いする華ちゃん。
その様子を見て、冬休みの補習は確実だな、と思った。
今の華ちゃんは、中間テストのころの私と重なって見えた。
『…宏太には会うとは思うけど。』
「え?」
『ウチの両親と宏太の両親、めちゃくちゃ仲が良くてさー。毎年クリスマスの日は皆で集まってクリスマスパーティーするから。夜は宏太と会えると思うけど…2人きりにはなれないと思う。』
「そうなんだー…。でも、会えるだけいいじゃん。」
『まぁね。…雛乃は?もちろん、高遠と過ごすんだよね?』
華ちゃんの問いかけに、私はうーん、と唸りながら皿の上のケーキにフォークを刺した。

