『何で雛乃がそんなに必死になってんの?』
「っ…だって、」
『だって?』
無理矢理に高遠くんの机の上に英語のテキストを広げさせて、私は口籠る。
こんなこと言って、笑われない…?と、不安。
不安の眼差しで高遠くんを見上げると、不思議そうな顔を浮かべていた。
「……困るから。」
『何が?』
「っ………」
相変わらず鈍い高遠くん。
ここまで言ったら普通分かるはずなんだけど…?
「補習になったら…、クリスマス一緒に過ごせないでしょ…?」
『っ…!』
あーもう恥ずかしい!
高遠くんを前にした私は。いつもより歯止めが利かないらしい。
思ったことがすぐ口に出ちゃう。

