『あらあら、お熱いことでー!』
「っ、そ、そんな…!」
冷めた目でこちらを見てくる華ちゃんに、私はアワアワしているが、高遠くんは至って平然と私の隣の席の机の上にカバンを置き、その机ごと私の席とくっつけた。
次に椅子も持ってきた高遠くんは、そのまま私の隣に座る。
『お前らも随分仲良さげだけど?』
『っ…!』
『まぁ、俺と華の仲だからな。』
ニヤッと笑った久松くんから肩に腕を回された華ちゃんは、高遠くんからからかわれたことも重なって、頬を赤くしている。
可愛いなー、華ちゃん。何で久松くんは華ちゃんの気持ちに気付かないんだろう?こんなに分かりやすいのに。
『じゃ、俺らもう帰るわ。』
『えっ、私も勉強――』
『華は俺ん家でやればいいだろ。行くぞ。』
なんだか強引な久松くんに連れられて帰っていった華ちゃん。
嵐のような2人が去って行って、私と高遠くんはクスクスと笑いあった。

