身長差43センチのふたり。




『雛乃、ひーなーのっ?』

「やっ、ダメ…!」


未だに顔を両手で隠している私の手を、ツンツンと人差し指で突いてくる高遠くんを嫌々と拒否をする。

まだ赤面してるんだから、一時放っておいてほしいのに。

なんだか、昨日から高遠くんは私にとても甘い気がする。


『ダメじゃないから、』

「っ、」

『こっち向いて。』


高遠くんのちょっと強引な右手で、顔に当てていた左手を掴まれて顔から引っぺがされてしまって、私は仕方なく高遠くんに顔を向けた。

そこには口元を緩めて私を見つめる高遠くん。

掴まれた左手が…熱い。

視線が絡まって、余計に私の心臓はドキドキと拍動を加速させた。