『あ。あなたが小日向さん?…久松から聞いてるわ。上がって?』
「はっ、はい…!」
久松くんがお姉さんに連絡していたようで、挙動不審な私を快く中にいれてもらえた。
た、確かに急に知らない人を中には入れらないよね…。と何も考えてなかった自分に落ち込む。
中に入ると、私の家とは違う香りが鼻を燻って、これが高遠くん家の匂いかぁ、なんて思ってしまう。
「すみません、突然お邪魔して…!」
『いいのよー!小日向っちならいつでも大歓迎~♪』
こっ、小日向っち…?
玄関を上がって、お姉さんに出してもらったスリッパに足を入れていると、お姉さんに頭を撫でられた。
スラリ、と白くて細い美脚にスリムな身体に小さな顔。まさにモデル体型のお姉さん。
身長も高いし、高遠くんも背が高いから、高遠家は背の高い家系なのかな、とちょっと思った。
『千尋はこっちで寝てるよ~!』
「はっ、はい…!」
お姉さんに手を掴まれて、ニコニコのお姉さんに連れられて高遠くんの部屋まで案内してもらった。

