「N子!早くしなさい!学校遅れちゃうでしょ!」


朝からうるさいこの妖怪が。お前とオッサンの遺伝のせいでもてないんだぞ。


と思いながらもハバ…。いや母親が作ったトーストを口にくわえ込み学校へ向かう。


ここだけは少女漫画の定番のストーリー。定番通りならここで運命の人と出会うんだけどな…。


と思いながら走っていると誰かとぶつかった。


吹っ飛ぶ私。吹っ飛びながら運命の瞬間。な~んて考えてる。バカな私。


ふと前を見る。はっきり言って。かっこいい…。少女漫画のヒロインのような。


立ち上がりながら前を見てると「イテテ…。」と言いながら私を見てる。

目が合った。やっぱりかっこいい…。


すいません!大丈夫ですか??というと彼が一言。


「痛てぇーな!このブスが!気をつけろ!」

えっ…?すると彼は立ちあがりながら


「ったく…。朝から損したぜ。」


なにそれ?悲しすぎるよ…。涙が出そうになりながらN子は学校へ向かった。