最初で最後の私の恋物語

そう言うと藍斗と呼ばれる男と母親は、

散らかっている服を持ち、寝室から去った。

しばらくすると、家のドアがガチャリと音をたてた。

あの二人が家を出て行ったのだろう。

俺は包丁を持ったままその場に立っていた。

…嫌いだ。

家族なんか...女なんか!!

大っ嫌いだ!!

あんなの母親じゃない。

母親と呼ばれる資格がないっ!!

..あんな女死ねばいいのに…

俺は家族の思い出を涙と一緒に静かに

流した。