最初で最後の私の恋物語

俺は台所に行ってそこから包丁を取り出し、

また母親の寝室に行った。

そして、二人に包丁の刃を向けた。

「ゆ、夕哉!?
何その包丁...下ろしなさい!」

「そ、そうだぞ!
お前、警察に捕まりたいのか!?」

警察?捕まってもいいや..

どうでもいい。

楽しかったあの家族はもう何処にもいない…

..何処にもいない..ではないか...

元から"存在してなかった"の方が、しっくりくる。

「..こんな嘘だらけの家族、壊してしまえばいい」

「…ヤバイぞ!!
このままじゃ俺ら刺される。
ずらかるぞ!!」