最初で最後の私の恋物語

「だから私しかいない時、こうやって
男を家に連れ込んでいるってわけよ」

「うそ...だ、うそに決まってる...
本当のこと..言ってよ...母さん..!!」

足がガクンッとなり床にへたり込む。

「だから本当だって。ねえ、藍斗」

母さんは隣にいる男に声をかけた。

男はニヤリと笑みを浮かべ首を縦に振った。

「お前バカだな、今まで気づかなかったのかよ。
この女、かなり前からいろんな男と浮気してたぞ」

..嘘だ…嘘だ!…嘘だ!!

絶望の闇に突き落とされた俺は悲しみに占領されていた。

でも…

その悲しみから沸々と怒り、憎しみ、怨恨、殺意などが

滝のように溢れてきた。

悲しみなどというものはもう、跡形も無くなっていた。