「ひっ!」

女達は次々に浅村君から離れていった。

でも私は、全然怖くなかった。

ふるえもしなかった。

だって昨日、浅村君の優しさを

知ってしまったから。

「怖い」なんて思わない。

男が大嫌いなのに彼だけは、嫌いじゃな

かった。

ふいに、浅村君とまたまた

目があってしまった。

「「あっ...」」

「昨日の女」

覚えててくれたんだ。

「そういえば、お前の名前何?」

そういえば私の名前、言ってなかったっ
け?