あの日、僕等は罪を穴に埋めた─secret summer─

まあ、これも自分の一部なのだから仕方がない。


「でもその猫被りのおかげで俺達は今から楽しめるんだから、今度は千秋に感謝だな」
「そーよ?そんで私にももう一度感謝しなさい!特に幸次!」
「ハァン?!」


本当に、居心地が良過ぎて逆に困るぐらいだ。こんな自分を理解してくれる友人。無条件に受け入れてくれる、幼馴染み。


「こーちゃん今日はやられっぱなしだね?」
「だから!美菜もさあ?!」


温かで和やかな雰囲気。俺には勿体ないのかもしれないけれど。


「コージって弄りが甲斐あるよねぇ?見てて全然飽きないわー」
「まあ、それでこそ幸次的な?」
「綾!千秋いいい!」


甘えてしまう、依存してしまう。ずっと一緒に居たいと。


「じゃあ行くか」
「おお!」
「待ってました」
「幸次、こけるなよ」
「こけんわ!」


この瞬間を切り取って保存しておく事が出来たら良かったのにね。