「悪いな、美菜」
「い、嫌だ……いや、ちーちゃん!っ、止め…!」
皮肉にも、こんな時に脳裏に浮かんだのは、あの日のあの夜の光景。俺も所詮は穢い雄。穢くて、自分勝手で、厭らしい生き物。
「お前は、俺のものだよ」
ぼろぼろと、涙を流して抵抗する美菜の身体に舌を這わせる。
薄い布一枚、その布と肌の隙間から指を侵入させ、まだ濡れてもいない狭い入口を無理矢理に抉じ開けた。こんなこと、もっと美菜の心を遠ざけてしまうって頭ではわかっていたのに。
「離してなんかやらない。……お前は、一生、俺のものなんだ」
床に流れる鮮血は罪の証。自身に走る快感は罪の痕。
神社の奥の小さな小屋で、秘めやかに行われた未熟で拙く、空しい行為は二人だけの秘密。蒸し暑い夏の日の不浄。



