あの日、僕等は罪を穴に埋めた─secret summer─



「なあ、美菜」
「なぁに?ちーちゃん」
「お前、何で皆から無視されるようになったのかわかってるか?」
「………え」


薄暗い自室に連れ込み、美菜を床へと座らせて見下ろす。


「全部、知ってるんだ」
「……な、にを?」
「お前の母親とうちの親父がデキてたの」
「!!」


俺の言葉に、目を見開いて口を塞ぐ美菜。

暗くてよくは見えなかったけど、顔は青く染まっていたように思う。それはそうだろうな。決して頭が悪くない彼女だからこそ、別々の糸と糸を結ぶことは簡単だっただろう。


「それでさ、美菜も知ってたんだろ?……しかも、なあ?」
「それ、は、」
「お前さあ……俺が親父から虐待を受けてたことだって知ってたはずだよな?それなのに、あんなクソ野郎を本当の父親に?……どうしてンなことが言えたんだ?なあ、教えてくれよ」


ずっと、ずっと、疑問だった。

もしも此処で俺が納得のできる答えが聞けていたのなら。

なんて、淡い期待はすぐに打ち砕かれるのにね。